東京医科大学病院




乳房の構造と乳がんの種類

乳房の構造

1.乳房の構造

乳房は皮膚の付属器官に分類され、第2肋骨から第6肋骨の範囲で発育します。女性においては卵胞ホルモンの分泌が増えていく思春期に腺葉が発達し、続いて周囲に皮下脂肪が増えて半球状の形になります。乳頭には15~20本ほどの乳管が開いており、内部の小葉につながっています。乳汁は小葉で分泌され、乳管を通って乳管洞に蓄えられます。


2.乳がんの種類

乳がんは、乳管の細胞から発生するものを乳管がん、小葉の細胞から発生するものを小葉がんといいますが、そのほとんどは乳管がんです。
乳管や小葉に発生したがん細胞は最初その中だけにとどまっています(非浸潤がん)が、やがて増殖して乳管の壁を破り、周囲組織に広がって、さらに血管やリンパ管の中に入り込んでいきます(浸潤がん)。

●非浸潤がん

・非浸潤性乳管がん

乳管に発症するがんで、正常な組織にがん細胞が入り込んでいないため、手術によって完治することも可能です。15年生存率が98.5%との報告があります。

・非浸潤性小葉がん

小葉に発生するがんで、発生頻度は欧米に比べ日本人は低く、全乳がんに対して5%ほどです。

●浸潤がん

・乳頭腺管がん

がん細胞がポリープのような増殖(乳頭状増殖)を示す比較的おとなしいがんです。

・充実腺管がん

病巣が大きく、がん細胞が周辺の組織を同心円状に圧迫しながら増殖していきます。

・硬がん

がん細胞が細かくばらばらに増殖していきます。早期より周辺組織に浸潤し、比較的活発に増殖するがんです。

・特殊型

特殊型は、発生頻度は少ないですが、粘液がん、髄様がん、浸潤生小葉がん、腺様嚢胞がん、扁平上皮がん、紡錘細胞がん、アポクリンがんなど多数あります。

がんの種類